この記事は日経ビジネス電子版に『ついに公道でシェアリング、電動キックボードは普及の正念場に』(4月19日)として配信した記事を再編集して雑誌『日経ビジネス』4月26日号に掲載するものです。

4月下旬から各地で電動キックボードのシェアリングサービスの実験が始まる。時速15km以下の車両をヘルメットなしでも利用でき、車道に加えて自転車道も走行できる。短距離移動の担い手として期待される新型モビリティーだが、社会からの「受容」の壁が立ちはだかる。

<span class="fontBold">ミラーやライトを備えたループの電動キックボード</span>
ミラーやライトを備えたループの電動キックボード

 「ユーザーだけでなく、街全体から好かれるサービスを目指す」。4月15日、4月下旬から電動キックボードのシェアリングサービスの実験を始めると発表したLuup(ループ、東京・渋谷)の岡井大輝社長はこう意気込んだ。あえて「街全体」と強調した様子には、電動キックボードが果たして社会に受け入れられるのかという不安も透ける。

 ループは渋谷区や新宿区など都内の6区で認可を受けて、少なくとも半年間にわたりシェアリングサービスを実験する。これに先立ち、2020年秋からの半年間は最高時速20kmの電動キックボードを公道で利用できるレンタルサービスを実験してきた。道路交通法上の「原付き」として扱われ、ヘルメットの着用や運転免許証の携帯が義務付けられていた。

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