牛丼3社の一角、吉野家ホールディングスの2021年2月期の連結決算は、最終損益が75億円の赤字となった。中核の吉野家事業は利益を確保したものの、うどんの「はなまる」やすしの「京樽」が巨額の赤字を出した。だが、4月1日に京樽事業を売却し、身軽になった。ポートフォリオの簡素化で今期の巻き返しを狙う。

吉野家HDが4月13日に発表した2021年2月期の連結決算は、売上高が1703億円(前の期比21.2%減)と8年ぶりの低水準で、最終損益は75億円の赤字(前の期は7億円の黒字)となった。コア事業の吉野家は既存店売上高が前の期比91.5%。都心店の多い松屋の86.4%(21年3月期)を上回ったものの、すき家(同)の97.8%とは差がある。仕入れコストや食品ロスの削減などが効き、セグメント利益は41億円を確保した。
足を引っ張ったのは吉野家以外の事業だ。うどんチェーン「はなまる」は売上高が前の期比34.1%減の203億円、セグメント損失は31億円となった。持ち帰りすしや回転ずしチェーンを持つ「京樽」も売上高が33.8%減の188億円でセグメント損失は22億円。2業態の不調が際立つ。
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