東芝は4月7日、英投資ファンドから買収提案を受けたと発表した。動いたのは車谷暢昭社長の「古巣」。合意すれば東芝は非上場化されるが、3つの関門が立ちはだかる。「利益相反」を回避して「外為法」をクリアし、「アクティビスト」を納得させられるか。綱渡りが続く。

東芝は上場維持にこだわってきた
●東芝の株価と主な出来事
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東芝は車谷暢昭社長兼CEOの「古巣」である英投資ファンドから買収提案を受けた(写真=左:つのだよしお/アフロ、右:ロイター/アフロ)株価の出所:QUICK・ファクトセット(週次ベース)
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 「提案は当社の要請によるものではなく、事業などに関する詳細な検討を経たうえで行われているものではない」。東芝の永山治・取締役会議長(中外製薬名誉会長)は4月9日、英投資ファンドのCVCキャピタル・パートナーズからの買収提案に対してこうコメントした。

 東芝が提案を受けたのは4月6日。翌7日、東芝は車谷社長兼CEO(最高経営責任者)名義で「今後、詳細情報を求め、慎重に検討していく」とのコメントを発表している。同じ案件に対して社長と取締役会議長が相次ぎ声明を出す、異例の展開になっている。

 CVCの提案は「初期的かつ法的拘束力のない」(永山氏)ものだが、両者が合意すればTOB(株式公開買い付け)を通じて東芝は非上場化されることになる。発表前の株価に3割程度のプレミアム(上乗せ額)を加えた1株5000円での買い取りを提案したとみられ、買収額は2兆円を超える見通しだ。

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