動き出した2022年卒の新卒採用は、インターンシップから内定までがオンラインで完結する最初の年だ。3月1日時点の内定率は過去10年で最高。20%超の学生が内定を得た。移動がいらなくなった就活戦線のキーワードは「勝ち組の奪い合い」と「超長期化」だ。

 「今年は必然的に内定辞退率が上がると考えて戦略を練っている」。こう話すのは不動産大手の採用担当者だ。新卒採用のオンライン化が就活戦線に異変をもたらしている。

 就職情報大手のディスコ(東京・文京)によると、3月1日時点の2022年卒学生の内定率は過去10年で最高となる21.1%だった。高い内定率が示すように、学生側の動き出しも早い。22年卒学生の3月1日時点のエントリーシート提出社数は平均5.5社。20年卒(3.9社)や21年卒(4.3社)に比べて1社以上増加した。面接試験を受けた社数も過去3年で最も高い平均3.4社だった。

3月1日時点の内定率が20%超え
●大学生の内定率の推移
注:卒業前年の各月1日時点。理系の院生を含む
出所:ディスコ

 ただし、就職活動を即座に終える学生は少ないようだ。ディスコの調査では、内定者の83.3%が継続の意思を示している。同社の武井房子上席研究員は「インターンに参加した企業からの内定が多く、学生にとって『本命』ではない」と分析する。

 22年卒の新卒採用は直接対面しないまま内定を出す「完全オンライン化」の元年と言える。21年卒は新型コロナウイルスの感染拡大で途中からオンラインへの切り替えを求められたが、インターンシップや初期の面接などは対面で実施していた。22年卒はインターンの段階からオンラインが中心になっている。

続きを読む 2/2 優秀な学生に内定が集中か
日経ビジネス2021年4月5日号 15ページより目次

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