この記事は日経ビジネス電子版に『LINE利用者を不安に陥れる「毛沢東思想」』(3月19日)として配信した記事を再編集して雑誌『日経ビジネス』3月29日号に掲載するものです。

LINEの顧客情報が業務委託先である中国の関連会社から閲覧可能になっていたことが分かった。LINEは「不正はなかった」とするが、中国には当局のために情報を盗むサイバー民兵が産業界の隅々に潜む。中国に根付く毛沢東思想が背景にある。サイバー民兵が日本企業の委託先に隠れていても不思議ではない。

 LINEが日本で管理している顧客情報や一部のチャット内容が、中国の業務委託先である関連会社から閲覧可能になっていたことが3月17日に発覚した。加藤勝信官房長官は同日の記者会見で、「事実関係を確認し、適切に対応していく」と述べ、政府として問題視していくことを明らかにした。

 LINEの利用者にしてみれば、家族や友人、同僚とチャットしていた内容が中国当局に筒抜けになっていたのではないかとの不安が拭えない。LINEの広報担当者は、「通常業務の一環でデータにアクセスしたのであり、決して不正が行われたわけではない」と主張する。それでもなお、問題視されるのには深いわけがある。

日本企業は海外での情報管理が甘い
●海外拠点のセキュリティー対策の把握状況
注:情報処理推進機構調べ

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