この記事は日経ビジネス電子版に『買収は「苦手」でも パナソニック、避けられぬ成長への一歩』(3月15日)として配信した記事を再編集して雑誌『日経ビジネス』3月22日号に掲載するものです。

パナソニックが米ソフト会社ブルーヨンダーを7000億円で買収する検討に入ったことが分かった。近年は巨額買収が実を結ばなかったが、創業当初は買収で事業基盤を固めてきた歴史がある。創業者の松下幸之助氏が唱えた「共存共栄」の精神を米国企業にも広げられるか。

ブルーヨンダー(当時の社名はJDAソフトウエア)のギリッシュ・リッシCEO(左)とパナソニックの樋口泰行専務執行役員(2019年4月)
大型買収を 成長につなげられなかった
●パナソニックの大型買収

 「うちは買収が苦手だから」。あるパナソニック役員はこうこぼす。米映画大手MCAに、三洋電機とパナソニック電工……。買収に巨額の費用を投じたにもかかわらず、成長につなげられない歴史を繰り返してきた。ブルーヨンダー買収検討の報道を目にした社員の1人は「これほど巨額の買収をして大丈夫なのだろうか」と不安げな表情を浮かべた。

 ブルーヨンダーは、製造業などのサプライチェーン管理を効率化するソフトを手掛ける企業。パナソニックは2019年にブルーヨンダーとの合弁会社を国内に設立し、20年春には860億円を投じて出資比率を20%とした。狙いはソフトが得意ではないパナソニックが海外大手から企業向けソフト事業のノウハウを学ぶこと。ある幹部は「出資額は勉強代だ」と話していた。

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