この記事は日経ビジネス電子版に『「100万人が雇用失う」 自工会・豊田会長、再エネ遅れに危機感』(3月11日)として配信した記事を再編集して雑誌『日経ビジネス』3月22日号に掲載するものです。

日本自動車工業会の豊田章男会長が3月11日の記者会見で、ショッキングな試算を発表した。将来、自動車関連産業の5分の1近くの100万人もの雇用が失われる可能性を示唆。コロナ禍に立ち向かい業績も底堅い自動車各社。なぜ今、そんな悲観的なシナリオを示したのか。

自工会の豊田会長は国の再エネ導入の遅れに危機感を示した

 「最大で100万人の雇用と、15兆円もの貿易黒字が失われかねない」──。

 トヨタ自動車の豊田章男社長は3月11日、日本自動車工業会(自工会)会長として記者会見に臨み、語気を強めてそんなショッキングな試算を発表した。

自動車輸出がゼロになった場合……
(3月11日発表自工会試算)

 2019年に日本から世界に輸出した自動車は482万台で、国内生産968万台の約半数。これが仮にゼロになった場合、約550万人とされる自動車関連産業の雇用が約70万~100万人分失われ、貿易黒字が15兆円減る(日本貿易会による20年度の貿易収支の見込みは3兆1630億円の黒字)と試算した。

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