この記事は日経ビジネス電子版に『苦境のスカイマーク(上) 営業赤字300億円、債務超過も』、『苦境のスカイマーク(下) 100億円の増資視野、さらに残る2つの課題』(3月8日)として配信した記事を再編集して雑誌『日経ビジネス』3月15日号に掲載するものです。

コロナ禍による航空各社の苦境が続く中、業界3位のスカイマークの経営が厳しい状況に置かれている。2021年3月期の営業損益は300億円程度の赤字となりそうだ。債務超過になる可能性もある。経営破綻から復活して航空「第三極」を目指してきたが、その火をともし続けることができるか。

(写真=共同通信)
(写真=共同通信)

 スカイマークは非上場で、2021年3月期の決算を公表するのは例年6月だ。現時点の見通しでは300億円程度の営業赤字になることが濃厚。20年4~9月期の営業赤字額については、佐山展生会長が同年9月の時点で100億円程度との見込みを示していたが、170億円前後に膨らんだようだ。

 同社の20年3月期末の純資産は216億円だった。仮に最終損益として300億円をそのまま赤字計上すると、バランスシートの上で80億円程度の債務超過に陥る。同社が15年に経営破綻して以来の重大な局面だ。

スカイマークは見込み通りに財務を改善できるか
●3社の財務・業績の現状
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 同社は債務超過を回避しようと21年3月期に、実質的な税金の前払い分を資産計上する「繰り延べ税金資産」を100億円超積む方針だ。

 税や会計のルールでは、今期発生した大幅な赤字は今後見通せる利益と相殺し、将来の税の支払額を減らす効果を生む。この負担軽減分を繰り延べ税金資産として今期に計上できる。これらにより、最終赤字を150億円程度に圧縮しようと動いている。

 ただ、繰り延べ税金資産は将来の利益を当てにするため、実現するか危うい面がある。

「他社を追随する必要はない」

 ワクチンの接種が始まっているとはいえ、航空需要がどこまで戻るか見通しにくい。合理的な業績回復のシナリオを描き、監査法人などに実現可能性を認めてもらう必要がある。

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