この記事は日経ビジネス電子版に『終電2時間も繰り上げ 中国地方にみるローカル線の現実』(2月25日)として配信した記事を再編集して雑誌『日経ビジネス』3月8日号に掲載するものです。

新型コロナウイルスによる影響で鉄道の利用者が減り、3月から全国で終電が繰り上がる。JR西日本が管轄する中国地方のあるローカル線では、2時間以上も早く運行が終わる。巨額赤字に陥ったJR各社。大都市圏での稼ぎでカバーできず、地方での廃線が加速しそうだ。

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山口県宇部市では終電が2時間超早まる(写真=PIXTA)

 全国のJR各社や大手私鉄のダイヤ改正が3月13日に実施される。利用者の減少を受けた終電繰り上げや減便が目立つ。首都圏や関西圏では終電が最大30分ほど早まることに注目が集まるが、実は2時間17分も繰り上がる路線がある。山口県のJR小野田線だ。

 宇部新川駅(山口県宇部市)からの終電は午後7時28分、小野田駅(山陽小野田市)からは午後8時3分になる。大都市圏の繰り上げには深夜の保守点検の時間を増やす狙いがあるが、JR西日本は小野田線の繰り上げについて「利用客が少ないため」と説明する。

 小野田線の1日の平均輸送人員は444人(2019年度)。国鉄末期の廃線基準だった4000人の10分の1近くだ。利用客の大半は高校生。「車社会だから通勤、買い物に鉄道を使う住民はほとんどいない」と宇部市の担当者。繰り上げは暮らしにあまり影響しないとみる。

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