日経平均株価が30年ぶりに3万円台を回復した。だが、大台回復にも熱狂は感じられない。日本の企業や個人の投資家の割合が減り、代わりに外国人投資家の比率が増えたことが背景にある。株式を持たない人が恩恵を感じられず、米国などの動向に一喜一憂する相場は今後も続くのか。

 「目標の目標のまた目標だった」

 日経平均株価が2月15日、終値ベースで30年6カ月ぶりに3万円を超えた。国会でこのことについて問われた菅義偉首相は、感慨深げに冒頭のように答えた。「バブルに入っているかもしれないとの声もある」との質問に対しては「内外の下振れリスクに十分注意しながら、しっかりとした経済運営を行っていきたい」と応じた。

 今回の「3万円」を2021年後半の経済回復を織り込んだ動きと見るか、コロナ下の金融緩和がもたらした過剰流動性の副産物と見るか、市場の見方は分かれている。

3万円突破も30年前とは違いがある
●日経平均株価の推移と各種指標の比較
注:時価総額は各年12月末時点、PERは各年の平均PER(単体ベース)。いずれも東証1部。長期金利は1990年8月3日と2021年2月15日の10年債利回りを比較

外国人投資家が約3割に

 ただはっきりしているのは、菅首相の言葉の通り日本経済の「失われた30年」からの復活にもかかわらず、いまひとつ盛り上がりに欠けるということだ。その背景には、30年前と今とでは「3万円」を動かす主役が大きく変わり、日本人が恩恵を受けていないという事実がある。

1990年の東京証券取引所の様子。根強い金利上昇懸念が、株価急落につながった(写真=読売新聞/アフロ)

この記事は会員登録で続きをご覧いただけます

残り1476文字 / 全文2009文字

日経ビジネス電子版有料会員になると…

人気コラムなどすべてのコンテンツが読み放題

オリジナル動画が見放題、ウェビナー参加し放題

日経ビジネス最新号、9年分のバックナンバーが読み放題

この記事はシリーズ「時事深層」に収容されています。WATCHすると、トップページやマイページで新たな記事の配信が確認できるほか、スマートフォン向けアプリでも記事更新の通知を受け取ることができます。