第3次補正予算に盛り込まれた事業再構築補助金をめぐり、自民党と経済産業省との間で駆け引きが起こった。企業の業態転換を促す狙いの補助金に、緊急事態宣言再発令に伴う協力金の不足を補う趣旨が盛り込まれた。目先の資金繰り支援と中長期を見据えた産業の構造改革。両者のバランスの取り方が問われる。

 「補助金の趣旨から外れる流れとなり、がっかりしている」

 こう話すのは、ある経済産業省の関係者だ。彼の言う「補助金」とは、1月28日に成立した第3次補正予算に盛り込まれた「事業再構築補助金」のこと。中小企業支援を目的に創設され、1兆1485億円の予算があてがわれている。

 この補助金は、新型コロナウイルスの感染拡大の影響を大きく受けた企業の業態転換や事業再構築への取り組みにかかる費用を補助することで「新たな日常」でも稼げる企業に変わることを目指すものだ。「喫茶店の飲食スペースを縮小し、コーヒー豆や焼き菓子のテイクアウト販売を実施」「タクシー事業者が食料等の宅配サービスを開始」。経産省の資料にはこのような事業転換の事例が挙げられている。

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