武漢の都市封鎖から1年余り。中国でも新型コロナウイルスワクチンの大規模接種が始まった。先進国もコロナ禍に苦しむ中で、新興国ではワクチンの不足が取り沙汰されるようになっている。中国政府は安価なワクチンを外交ツールとして使おうとしており、その効果が出始めている。

新興国を中心に中国製のワクチンが広がりつつある(写真=Featurechina/アフロ)

 1月19日午後、上海市嘉定区にある体育館には人々が次々と吸い込まれていった。ここは、上海市が用意した57のワクチン接種指定会場の1つ。 事前予約制ということもあり、特に混乱はなく粛々とワクチン接種が進んでいく。この日、接種を受けた人は、自動車大手の上海汽車集団の社員が多かった。会社単位でまとめてワクチン接種を申請したのだという。

 「職場で部品などにウイルスが付着していれば感染が拡大する恐れもある。ワクチンを受ける必要性は理解している」。接種後、副反応に備えて待機中だった上海汽車社員は、こう語った。

ワクチン不足の間隙を突く

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