この記事は日経ビジネス電子版に『キリン11年ぶりビール首位、コロナ禍の地殻変動鮮明に』(1月8日)として配信した記事を再編集して雑誌『日経ビジネス』1月18日号に掲載するものです。

キリンビールが2020年の国内ビール類市場シェアで、アサヒビールを抜きトップに立った。上期(1~6月)で逆転していたが、通年でも首位。年間販売でアサヒを上回るのは09年以来、11年ぶりとなる。コロナ禍により、外食を通じて浸透させるメーカーの戦略は行き詰まった。変化に応じる力が優勝劣敗に直結する。

<span class="fontBold">缶の一番搾りブランドは昨年10~12月の販売数量が5割増に</span>
缶の一番搾りブランドは昨年10~12月の販売数量が5割増に

 1月8日までに大手4社のうち、キリン、サントリービール、サッポロビールの3社が、2020年のビール類(発泡酒、第三のビールを含む)の販売実績をまとめた。アサヒビールは「過剰なシェア争いをやめるため」(塩澤賢一社長)、20年から販売数量を開示していない。本誌の試算で推定シェアを算出した。

 キリン、サントリー、サッポロによると、大手4社の20年の合計販売数量は19年比9%減。これを基にするとシェアはキリンが37%、アサヒは35.4%となった。19年はアサヒが36.9%、キリンが35.2%と肉薄していた。

 シェア逆転は、新型コロナウイルスの感染拡大による市場の変化が影響している。巣ごもり需要を追い風に、家庭用に強いキリンが踏みとどまり、業務用に強いアサヒは打撃を受けた。

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