コロナ禍に翻弄された2020年。新規株式公開(IPO)市場にも影響が色濃く表れた。巣ごもりする個人投資家のマネーが市場に流入し、IT(情報技術)関連の銘柄に人気が集中。初値が公開価格比11.9倍と初値上昇率で過去最高を記録する銘柄も現れた。

情報・通信業が上位を占めた
●2020年の初値上昇率ランキング
注:2020年1月1日~12月14日までにIPOした企業を集計
出所:QUICK

 2020年にIPOを実施した67社(12月14日まで)の中で、公開価格に比べた初値の上昇率が最も高かったのはAI(人工知能)関連事業を手掛けるヘッドウォータースだった。9月29日に上場した同社の初値は、公開価格2400円に対して11.9倍の2万8560円。18年4月に上場したHEROZ(ヒーローズ)の10.9倍を上回り、過去最高を更新した。

 4月の緊急事態宣言の発令を受けてIPOを予定していた企業が相次ぎ延期し、2カ月半にわたってIPOが中断される異例の1年だった。国内の感染拡大が始まった3月ごろはリスクヘッジの気分が強まって市場が停滞していたが、6月24日に再開されてからIPOの環境は一変した。個人投資家を中心にマネーが急速に戻り始めたからだ。

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