この記事は日経ビジネス電子版に『王子HDがバイオベンチャーと資本業務提携のなぜ』(12月2日)として配信した記事を再編集して雑誌『日経ビジネス』12月14日号に掲載するものです。

王子ホールディングス(HD)は1998年設立のバイオベンチャーの老舗、レクメドとの資本業務提携を発表した。レクメドは希少疾患を対象とするユニークな創薬に取り組み、木質成分由来の候補品の開発を手掛けている。紙・パルプの日本最大手も医薬・ヘルスケアに将来を託す。こぞって医療に目を向ける製造業に勝算はあるのか。

<span class="fontBold">レクメドはドイツ企業から導入した候補品の臨床開発に日本で取り組んでいる</span>
レクメドはドイツ企業から導入した候補品の臨床開発に日本で取り組んでいる

 事業多角化を進める王子HDが11月27日、レクメド(東京都町田市)に出資すると発表した狙いは明快だ。レクメドは木質成分由来の医薬品の開発を手掛けている。パートナーとして創薬のノウハウを獲得すると同時に自らが持つ木材技術との相乗効果は大きいとみている。

 医療用医薬品は木材から有効成分を抽出したものが多くある。抗がん剤では中国原産樹木から抽出した成分や、針葉樹の樹皮から抽出した成分で作られたものがある。漢方薬まで含めると植物由来は枚挙にいとまがない。

 木質成分の技術を積み重ねてきた王子HDは数年前から医薬品に転用する研究開発に着手。2020年4月に100%子会社の王子ファーマを設立し、本格的な事業化に乗り出した。

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