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ミャンマー総選挙でアウン・サン・スー・チー氏率いる与党が大勝した。2015年総選挙に続く勝利となる。2期目に入る政権にとって最大の課題になりそうなのが、深まる一方だった中国依存の見直しだ。米国はミャンマーへの圧力を強めるとみられる。米中のはざまでスー・チー氏は難しい綱渡りを強いられる。

スー・チー氏の肖像を掲げる国民民主連盟(NLD)の支持者(写真=ロイター/アフロ)

 11月8日、ミャンマーで総選挙が実施され、アウン・サン・スー・チー国家顧問兼外相が率いる国民民主連盟(NLD)が上下両院で半数を大きく超える議席を確保した。2015年の前回選挙に続く地滑り的な勝利だ。

 事前予想を裏切る結果だった。NLDは議席を減らし、人口の約3割を占めるといわれる少数民族の政党が躍進するとみられていたからだ。少数民族とされる人々からは「スー・チー氏は期待ほどの成果を出していない」との不満が漏れる一方、チン族のある女性は「長く続いた軍事政権の失政をまず正すことが必要だった。次の5年でスー・チー氏は目に見える恩恵をもたらしてくれるはず」と期待する。

 少数民族武装勢力との和平の推進や、国軍に大きな権限を付与している現行憲法の改正など、NLDが積み残した宿題は多い。チン族の女性が指摘するように、スー・チー氏は今後5年でこれらの課題に対して一定の成果を出すことが求められる。