造船業界が苦境にあえいでいる。サノヤスホールディングス(HD)が11月9日、造船事業から撤退すると発表した。子会社のサノヤス造船の全株式を同業の新来島どっくに売却する。今治造船とジャパンマリンユナイテッド(JMU)も資本業務提携を発表済み。再編ドミノは造船業浮上の妙手なのか。

「赤字でも造船をやり続けようと思ってきたが、新型コロナで新造船のマーケットがまったく動かなくなった。当社のスケールでは限界を感じた」。サノヤスHDの上田孝社長は祖業撤退という苦渋の決断を下した理由をこう説明する。
新造船生産量でサノヤス造船は国内11位、新来島は7位。単純合計で5位になる。中四国を中心に拠点を持つ新来島に事業を託す。1911年創業のサノヤスの造船事業と社員600人は2021年春、新来島サノヤス造船に社名を変えて引き継がれる。
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