「一言でいえば投資会社になった」。ソフトバンクグループ(SBG)の孫正義会長兼社長執行役員はこう宣言した。未上場企業の成長力を見抜いて巨額を投じてきたが、今はリスクの低い大手テック企業に投資し始めている。今回の戦略転換には、10兆円ファンドの運用に苦闘する自縄自縛の姿が垣間見える。

(写真=アフロ)
(写真=アフロ)

 SBGの2020年4~9月期の連結純利益(国際会計基準)は前年同期比約4.5倍の1兆8832億円に膨らみ、過去最高となった。だが、11月9日の決算会見で孫氏は、業績の説明をほんの数分だけにして、1時間を超えるプレゼンテーションのほとんどをSBGの次の針路に絞った。

 「一言でいえば投資会社になった。情報革命の中でもAI(人工知能)革命への投資会社として専念する」

 SBGは17年にいわゆる10兆円ファンド「ソフトバンク・ビジョン・ファンド(SVF)」を設立し、投資会社の性格が強まった。それでも1年前の日経ビジネスのインタビューでは、孫氏はまだこう発言していた。「一般の人に分かりやすく投資会社と言っているが、本当は単にお金を追い求める投資会社とは違い、『情報革命屋さん』が本業です」

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