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堅調な景気回復や先進諸国に比べて金利が高い点が評価され、人民元に投資マネーが集まっている。中国当局も警戒姿勢こそ示すものの、堅調な輸出を背景に現状を容認する構えを見せている。人民元国際化へのきっかけになりそうだが、米中対立の火種は経済問題以外にも多く、不安定さが付きまとう。

春以降、人民元高が進んだ
●人民元(対ドル)の推移

 2年3カ月ぶりの高値を記録するなど中国人民元高が急速に進んでいる。昨年までは米中貿易摩擦の激化、今年初めは新型コロナウイルスの感染拡大を受け、人民元は対ドルで1ドル=7元を超える場面がたびたび見られた。しかし6月以降は上昇基調に転じ、10月21日には一時1ドル=6.64元と2018年7月以来の水準まで上昇している。

 新型コロナの発生源といわれる一方、諸外国に比べて一足先に感染拡大が収束し、経済活動が正常化したことが景気回復への期待となり、元高につながっている。政策金利が3.85%、10年物国債の利回りが3%超と先進諸国と比べて高い点も追い風となっている。