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コロナ禍でホテルや商業施設、オフィスといった不動産事業に逆風が吹く中、物流施設が活況を呈している。とりわけ首都圏では物流施設の空室率がゼロに近く、他セクターの苦境とは無縁のようだ。オンライン消費の拡大でテナントからの引き合いが強いためだが、首都圏特有の好条件も重なっている。

物流施設への投資熱が高まっている
●セクター別REIT指数の推移(2019年12月末を基準点とした値動き)
出所:米ブルームバーグのデータを基にドイチェ・アセット・マネジメント作成

 「物流施設はコロナ禍でオンライン消費の拡大とともに賃貸需要が伸び、投資熱が高まっている」。ドイチェ・アセット・マネジメントの小夫孝一郎オルタナティブ調査部長はこう話す。不動産投資信託(REIT)の投資口価格の変動をみると物流施設が一人勝ち。2019年末を100としたセクター別のREIT指数の上昇率は2割を超えている。ホテルやオフィスが大きく下げているのとは対照的だ。

 実際、首都圏ではほとんどの地域で空室率が1%を下回る。物流施設の賃貸・管理大手、シーアールイーの大型倉庫調査によると、20年6月末の首都圏の空室率は0.43%とほとんど空きがなく、新規物件が供給されてもすぐに契約が入る状況にある。首都圏の稼働面積が約1900万m2なのに対し、20年4~6月の3カ月だけでも46.3万m2の新規と3万m2の既存施設の改修による供給があった。いずれも同期内の需要でほぼ消化している。

8%台だった空室率が4年で1%以下に
●首都圏大型倉庫のストック量と空室率の推移
2点出所:シーアールイーのデータを基に本誌作成

荷物の逃げ場がない

 20年下期(7~12月)も81.3万m2の新規供給が計画されている。新設計画は次々に立ち上がっており、21年見込みは251.2万m2。わずか1年で皇居総面積の2.2倍に当たる敷地分の物流施設が東京近郊に新設される。