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香港から流出する投資マネーや人材の受け皿になろうと、大阪などで「国際金融都市構想」が浮上している。これまで金融関連の政策には前向きでなかった地方政治家もIRに代わる経済政策の目玉になると、動き始めた。日本の金融センターの役割を担う東京都は「あくまで補完する役割でしかない」と冷静に受け止める。

国際金融都市へようやく動き始めた
東京都が進めている主な施策
(写真=PIXTA)

 香港で、中国政府の影響力が強まる国家安全維持法が施行されたことを受け、アジアの金融拠点を日本につくろうという議論が盛り上がり始めている。

 大阪や神戸、福岡を「金融特区」に指定し、国際金融機能を持たせ、人材を誘致できる体制にする。政府内で8月下旬に浮上した案が本格的に検討され始めている。「金融がらみの政策は『金持ち優遇』のイメージが強いため票が集まらないと、多くの政治家は敬遠する傾向にあった。しかし今回は、香港から資金流入が見込める上、菅(義偉)首相が関西金融都市構想の実現に向けた課題を洗い出すよう指示をしたこともあって、多くの政治家が動き始めている」。ある経済産業省関係者はこう話す。