日本製鉄は東南アジアを軸に、海外鉄鋼会社のM&A(合併・買収)案件を探し始めた。新型コロナ終息後は中国鉄鋼メーカーの存在感がさらに増し、新興国では自国産化や保護主義が進むと想定している。海外メーカーに資本参加して現地生産化する「インサイダー戦略」。業績不振からの巻き返しにつながるだろうか。

<span class="fontBold">買収した鉄鋼会社の業績は底堅い(インド・グジャラート州のAM/NSインディア)</span>
買収した鉄鋼会社の業績は底堅い(インド・グジャラート州のAM/NSインディア)

 「間違いなく需要が伸びるのはインドだ。西部臨海地域の製鉄所を買ってインサイダー化した。東海岸でも絵を描ける」。日本製鉄の橋本英二社長は9月1日の記者会見で、会社全体が業績不振に苦しむ中でのインド事業の伸びしろの大きさを強調した。

 西部臨海地域の製鉄所とは日鉄と世界鉄鋼最大手アルセロール・ミタルが2019年に共同買収した現地鉄鋼メーカー、AM/NSインディア(旧エッサール・スチール)のことだ。20年4~6月期のEBITDA(利払い・税引き・償却前利益)はコロナ下で黒字となり、足元の業績は底堅い。

この記事は会員登録で続きをご覧いただけます

残り921文字 / 全文1323文字

日経ビジネス電子版有料会員になると…

特集、人気コラムなどすべてのコンテンツが読み放題

ウェビナー【日経ビジネスLIVE】にも参加し放題

日経ビジネス最新号、10年分のバックナンバーが読み放題

この記事はシリーズ「時事深層」に収容されています。WATCHすると、トップページやマイページで新たな記事の配信が確認できるほか、スマートフォン向けアプリでも記事更新の通知を受け取ることができます。