安倍晋三首相の辞意表明は、米共和党全国大会でドナルド・トランプ米大統領が演説した数時間後に伝わった。トランプ氏は「最高の敬意」を表し、日本通の識者も「彼無き世界は彼を恋しがる」と賛辞を贈った。米国でここまで惜しまれるのはなぜか。後継者が安倍首相から学ぶべき点は何か。

<span class="fontBold">トランプ氏(左)の大統領就任後、ゴルフクラブを手に最初に駆けつけた</span>(写真=AP/アフロ)
トランプ氏(左)の大統領就任後、ゴルフクラブを手に最初に駆けつけた(写真=AP/アフロ)

 「安倍(晋三)首相を失った世界は彼を恋しがるだろう」。安倍首相が辞意を表明した8月28日、日本の情勢をよく知る米国の識者たちは同様にこんな賛辞を口にした。

 理由も共通する。国際政治学者のイアン・ブレマー氏は「予測不能な(ドナルド・)トランプ米大統領の行動を現実的なレベルにとどめた」と評価。安倍首相を「長年の知人」と呼ぶジョン・ボルトン元大統領補佐官(国家安全保障問題担当)は地元紙に寄稿し、「どの同盟国もトランプ氏との貿易交渉で関税や禁輸措置などに苦しめられたが、日本だけはそうした争いに巻き込まれなかった。安倍首相がトランプ氏に魔法を使った」と絶賛した。

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