大型買収を敢行した企業が事業の切り売りを加速させている。古参事業やかつての主力事業であっても、もはや聖域なく売りに出される時代が到来した。コロナ禍で企業と銀行の力関係が変容したことも構造改革を後押しする。

昭和電工の森川宏平社長(左)と武田薬品工業のクリストフ・ウェバー社長は「小が大をのむ」買収を決めた(写真=左:朝日新聞社、右:西村尚己/アフロ)

 4月下旬に日立化成を1兆円弱で買収した昭和電工がさっそく事業の切り売りに動き出した。みずほ証券をファイナンシャルアドバイザーに雇い、アルミ缶事業の売却に向けた入札を開始したことが分かった。

 売却するのは日本で初めて飲料用アルミ缶の製造を始めた昭和アルミニウム缶(東京・品川)だ。1969年に設立された同社は、ビール系飲料や酎ハイなどのアルコール飲料向けアルミ缶を作っている。売却金額は300億~400億円程度という見立てが多い。

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