長期化するコロナ禍で、世界の主な中央銀行は量的緩和政策を打ち出し、景気を下支えする姿勢を強めている。あふれたマネーはどこに向かうのか。投資家は、流動性に劣るものの実需が見込める不動産の価値を見直している。不動産事業を手掛ける経営者や投資家に「日本の不動産の先行き」についてざっくばらんに語ってもらった。

左から、海外の不動産売買や日本企業の海外進出のコンサルティングを手掛ける国際不動産エージェントの市川隆久代表。AI研究者で不動産投資家の李天琦氏(リ・テンキ)氏は中国蘇州生まれで10歳から日本で暮らす。海外投資ファンドや富裕層の代理人として不動産投資をするアスタリスクの伊藤幸彦マネージングディレクター。不動産取引のAIプラットフォームやオフィス、トランクルームの運営を手掛けるマクロマイスターの池田哲郎代表

足元の不動産投資にはどんな傾向が出ていますか。

李天琦氏:今週(座談会は7月16日)もマンションを3件購入しました。都心の成約件数は減っていますが、成約金額は上昇傾向にあります。コロナ禍で手続きが滞り、成約が難しくなっているだけで、売り主は「買い手はいる」と分かったのでしょう。

 コロナ禍は当初、不動産を買う側に有利な状況を導きました。特に「指し値(買い主が希望する購入価格)」が通りやすかった。海外富裕層などライバルとなる投資家が減っていたからです。

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