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 国内旅行の需要を喚起する政策「Go Toトラベル」が7月22日にスタートした。事業者から期待する声が聞かれるが、東京都発着の旅行を除外するなど万全の幕開けとはならなかった。アナリストが予想する経済効果も、当初予想された規模より縮小するとの試算が相次いでいる。

(写真=共同通信)

 「もう少し感染の状況が落ち着いてからでも良かった」。静岡県にあるホテルの従業員は、7月22日に始まった「Go Toトラベル」キャンペーンの意義を認めつつ、悩ましそうに語った。

宿泊業者の倒産2.4倍

需要喚起のため、前倒しで開始
●「Go Toトラベル」の概要

 キャンペーンは1泊最大2万円を補助する内容で、国は1兆3500億円の予算を組んだ。苦境の観光関連産業にとって意味は大きい。

 同産業は国内総生産の5%を占め、地方経済にとって重要性が増している。一方でコロナ禍により、1〜6月の宿泊業者の倒産件数は前年同期比2.4倍の72件(東京商工リサーチ調べ)に上る。旅行業者では6月、中堅のホワイト・ベアーファミリー(大阪市)と親会社が同業界で過去最大となる約351億円の負債を抱え、経営破綻した。