「香港国家安全維持法」が施行され、抗議活動の参加者から逮捕者も出た香港。混乱が続く中でも不動産価格が回復基調を維持している様子が浮かび上がった。平穏を取り戻して経済活動が本格的に回復するという中国本土からの期待が支えになっている。

1年前から低下していたが反転
●香港の中古住宅価格指数
<span class="textColTeal">1年前から低下していたが反転<br /><small>●香港の中古住宅価格指数</small>
出所:CEICのデータを基に三井住友DSアセットマネジメント作成(写真=ロイター/アフロ)
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 香港の不動産仲介業者の中原地産が7月10日に発表した香港の中古住宅価格指数(週次ベース、返還時の1997年7月を100として指数化)は前週比約0.5ポイント増の178.95だった。中国の全国人民代表大会(全人代)常務委員会が6月30日に「香港国家安全維持法」を可決して同日から施行。抗議活動の参加者から逮捕者が出るなど混乱が続く中で、香港の不動産価格は回復基調を維持している。

 香港の不動産価格が低下し始めたのは2019年7月。中国本土への容疑者引き渡しを可能とする「逃亡犯条例」改正案をめぐって大規模なデモが発生したのがきっかけだった。政府と民主派の対立が深刻化、抗議活動の一部が過激化して警察と衝突したことなどで香港の治安やイメージが悪化。観光業が振るわず19年の実質域内総生産(GDP)が前年比1.2%減と、10年ぶりのマイナスになった。19年6月末に190.5まで上がった中古住宅価格指数は悪化が続き、20年3月には174.0をつけた。

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