複数の物言う株主(アクティビスト)が、東芝に取締役選任を求める株主提案を突き付けた。経営危機を乗り切るため、2017年にアクティビストから資金を得た結果、今になって対立の構図が浮かぶ。東芝は反対する構えを見せるが、7月31日の株主総会ではどんな審判が下されるのか。

社外取の3人追加 エフィッシモが提案
●東芝株主総会の議案
(写真=アフロ)

 東芝が物言う株主の攻勢を受けている。シンガポールに拠点を置くエフィッシモ・キャピタル・マネージメントと3D・オポチュニティー・マスター・ファンドからそれぞれ3人、2人の取締役選任を求める株主提案を受けた。特にエフィッシモは東芝株を15%強保有する筆頭株主。筆頭株主から株主提案を受けるというのは、普通ならただならぬ事態だ。だが、東芝に限っては予想されたことでもあった。

 「自業自得というか、仕方のないことだ」。東芝株を保有するある外国人投資家は、今回の事態をこう受け止めている。東芝は2017年、米原発事業の巨額赤字が響き、債務超過という経営危機に陥った。その時に6000億円の増資を引き受け東芝を救ったのが、エフィッシモなど約60の投資ファンドだ。

循環取引の発覚が引き金に

 エフィッシモのほかにも、米エリオット・マネジメントなどアクティビストとして 名を馳せた面々が株主になった時点で、東芝としては今回のような状況になることは想定できたはずだ。ただ、当時は「そんなことを言っていられない状況だった」(元東芝幹部)。年金基金や金融機関のような「物言わぬ」投資家は、経営危機の東芝にお金を出そうとしなかったからだ。

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