アフリカやインドを襲っている脅威は、新型コロナウイルスだけではない。トウモロコシや小麦など農作物を食い荒らす「サバクトビバッタ」が大量発生し、活動する地域を広げている。現地ではすでに食料不足が深刻になっている。日本の食卓への影響はあるのだろうか。

「脅威はアフリカ東部で続き、南西アジアで増加している」。国連食糧農業機関(FAO)は7月3日に発表した報告書で、サバクトビバッタの影響が各地に広がっている現状を説明した。
FAOによると、西アフリカのモーリタニアからインドにわたる約30カ国で被害が出ると予測されている。すでにトウモロコシや小麦、野菜などを食い荒らされ、食料不足が深刻になっている地域もある。2020年に東アフリカで2500万人が、イエメンでは1700万人が飢餓に陥ると警告している。
サバクトビバッタはアフリカから中東、インドなどにかけて生息している。FAOによるこのバッタの呼び名は「世界で最も破壊的な害虫」。その理由は、毎日自分の体重と同じ量の植物を食べるからだ。成虫4000万匹を含んだ1km2の群れは、1日に3万5000人分の食料を消費してしまう。
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