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米テスラが資源大手グレンコアからコバルトを買い付ける交渉を進めていることが分かった。コバルトは電気自動車(EV)向けリチウムイオン電池の主要原料だが、資源国は限られ調達難のリスクもある。中国勢だけでなく世界の自動車大手も巻き込んだEV電池やその原材料の囲い込み競争が激しくなりそうだ。

テスラが中国・上海に持つ製造拠点「ギガファクトリー」(写真=ロイター/アフロ)

 米テスラがスイスの資源大手グレンコアから電気自動車(EV)向け主要部材のコバルトを買い付ける交渉を進めていることが分かった。英フィナンシャルタイムズなど複数メディアが報じた。調達したコバルトは中国のバッテリー製造拠点「ギガファクトリー」のほか、ドイツで建設予定の同拠点で活用するという。

 コバルトはレアメタル(希少金属)の一種で、リチウムイオン電池の正極に使われている。会計事務所KPMGによるとリチウムイオン電池の構成材料のうちコバルトは2〜4%にすぎないが、電池の出力を高めるために欠かせない。

 グレンコアはコバルト生産の世界最大手。2018年に中国の資源リサイクル大手の格美林(GEM)と契約したほか、独フォルクスワーゲン(VW)に電池を供給する韓国のSKイノベーションとも19年に契約を締結。ただテスラのように完成車メーカーとの直接契約は異例だ。