トラック分野で電気自動車(EV)や燃料電池車(FCV)の開発競争が激しくなっている。6月に上場した米二コラは株式時価総額が一時約3兆円に高騰し、米フォード・モーターを上回った。独ダイムラーとボルボ・グループが提携を発表するなど、トラック市場でFCVが台風の目になる可能性もある。

米アリゾナ州のトラックメーカー「ニコラ」に市場から熱視線が集まっている。同社は電気自動車(EV)や燃料電池車(FCV)のトラックを開発する2014年創業のスタートアップ企業。6月4日、特別買収目的会社との合併によって米ナスダック市場に上場を果たし、9日には株式時価総額が約288億ドル(約3兆円)に高騰した。流通株式が少ないといった特殊要因もあるが、一時は米フォード・モーターや欧米フィアット・クライスラー・オートモービルズ(FCA)の時価総額を上回った。
いまだに1台も商品を生産・販売していないにもかかわらず、同社の元には次々とパートナーが集まってくる。
独ボッシュとは17年からパワートレイン開発で提携。オランダの産業機械メーカーCNHインダストリアルからも資金を調達し、その傘下のイタリアの商用車大手イヴェコとも提携した。イヴェコが基幹ユニットを製造する形で21年中のEV商用トラックの生産開始を目指している。
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