日本航空(JAL)傘下の国際線格安航空会社(LCC)が初就航を迎えた。新型コロナウイルスの影響で旅客需要が見込めず、当面は貨物専用便として運航する。訪日外国人観光客の増加をLCCに頼ってきた国や地方の観光政策が揺らいでいる。

ジップエアの初便は貨物だけを載せて飛び立った

 6月3日夕方、「ZIPAIR」と胴体に書かれた旅客機が成田空港から飛び立っていった。運航するのはJALの完全子会社で2018年7月設立のLCC、ジップエア・トーキョー(千葉県成田市)。記念すべき初就航だが乗客はいない。機械部品や化学製品など13トンの貨物だけをタイ・バンコクのスワンナプーム国際空港まで運んだ。

 「今日は(事業開始の)第1段階。旅客便のスタートが第2段階だ」。ジップエアの西田真吾社長はこう話し、旅客便への思いをにじませた。もともと20年5月にバンコク線を就航させ、ソウル線、ホノルル線に順次進出する計画だったが、新型コロナでタイ当局が旅客便の入国を一時禁止したため就航を延期していた。航空貨物の需給逼迫による輸送単価上昇と、北米路線の就航に必要な運航実績などを考慮し、貨物専用便での就航を決めた。

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