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タイ国際航空が政府系大手航空会社として初めて、新型コロナウイルスのあおりを受けて破綻した。業績不振と放漫経営に対する批判があり、政府が救済に乗り出すことに国民の反発の声が強まった。裁判所の監督の下で再建を模索するが、その道筋は不透明だ。

タイ国際航空の救済には多くの国民が反発した(写真=AP/アフロ)

 5月19日、タイ政府は51%の株式を保有するタイ国際航空について、破産法に基づく会社更生手続きを裁判所に申し立てることを決めた。新型コロナウイルスの感染拡大を背景とした旅客需要の急減に耐えられず、資金繰りに行き詰まった。政府系キャリアの破綻としては初の事例となった。

 政府出資の航空会社は、格安航空会社(LCC)など民間航空会社よりも公的支援の対象になりやすいとみられてきた。例えばシンガポール航空では、既存株主の政府系ファンドが大規模な資金調達を全面的に支えることを約束している。

 タイ航空も国に540億バーツ(約1800億円)のつなぎ融資を求め、当初は政府もこれに応じる姿勢を示していた。だが厳しい批判にさらされ、方針撤回を余儀なくされた。