長く業績が低迷していたアパレル大手のレナウンが5月15日、民事再生の手続きに入った。停滞する百貨店に販路を依存し、欠かせないはずのEC(電子商取引)シフトでも出遅れた。社名が広く知られ、業界トップを走ったこともある名門の没落。過去の成功体験に固執しすぎた面は否めない。

<span class="fontBold">CMソング 「ワンサカ娘」で社名を世に知らしめ、M&A戦略でも時代を先取りした</span>(写真:時事)
CMソング 「ワンサカ娘」で社名を世に知らしめ、M&A戦略でも時代を先取りした(写真:時事)

 衣料品の嗜好や販路の変化に対応できなかったレナウンは2019年12月期まで2期連続で最終赤字に陥っていた。次の一手が見えず、再建は難しいとの見方が業界で広がる中、新型コロナウイルス禍が最後の一押しとなった。20年4月の売上高が前年同月比82.8%減となり、資金繰りに行き詰まった。

 レナウンがかねて出遅れを自覚していたのがECだ。「ECや⽉額定額制サービスなど実店舗以外に⾐料品を⼿に入れる多様な⽅法が出てきており対応しきれていなかった」。レナウンは日経ビジネスの取材にこう答えている。売り上げに占めるEC⽐率は19年12⽉期で3.2%。⼀⽅で百貨店経由は6割弱。停滞する販路に頼る構造は、ビジネスモデルを変えられなかったレナウンの経営を象徴している。

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