重工3社が事業戦略の見直しを迫られている。コロナウイルス禍で航空・自動車関連事業に狂いが生じたためだ。三菱重工業、川崎重工業、IHIがいずれも中期経営計画を新たにつくったり、刷新したりする。火力発電やロボットといった事業に期待を寄せるが、はしごを外された航空部門の減少分を補えるのだろうか。

三菱重工は火力発電事業の強化を急いでいる。日立製作所との共同出資会社も全額出資に切り替える(写真:三菱日立パワーシステムズ提供)

 三菱重工は2022年3月期に始まる3カ年の次期中計の公表を21年春から20年秋へ前倒しする。新型コロナによる経営環境の激変に対応する。現行中計の最終年となる21年3月期は「スペースジェット(旧MRJ)」の費用もかさんで最終損益はトントンの見込み。文字通り「ゼロ」からのリスタートとなる。

 「航空機の構造体やエンジンを伸長分野と位置付けたが、米ボーイングの減産の影響を受けた。スペースジェットは初号機納入予定が20年半ばから21年度以 降へ延期となった」。5月11日のオンライン決算説明で三菱重工の泉沢清次社長は航空関連事業に吹き付けるダウンバーストの強さを説明した。

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