政府は東京都や大阪府などを除く39県への緊急事態宣言を解除した。個人も企業も、感染拡大の第2波、第3波のリスクを前提としながら徐々に活動を再開している。これからの課題をどうみるか。4人の識者に語ってもらった。(新型コロナウイルス問題取材班)
企業救済 アトキンソン氏
産業構造を変えよ 融資に条件を付け、中堅の成長促せ
![<span class="fontBold">デービッド・ アトキンソン[David Atkinson]<br />1990年来日。ゴールドマン・サックス証券のパートナーに。2007年に退社。現在、重要文化財を補修する小西美術工芸社の社長。</span>(写真=的野 弘路)](https://cdn-business.nikkei.com/atcl/NBD/19/depth/00614/p1.jpg?__scale=w:500,h:333&_sh=08f0e80340)
1990年来日。ゴールドマン・サックス証券のパートナーに。2007年に退社。現在、重要文化財を補修する小西美術工芸社の社長。(写真=的野 弘路)
「高品質低価格」のものが良い、とされる日本固有の考え方が大きく見直される。コロナは日本経済の産業構造の、一番弱いところを攻撃している。つまり、資金の余裕のない規模の小さな事業者だ。高品質はさておき、低価格でものを販売しコストギリギリの経営をしてきた企業は利益も貯金も少ない。
平時に適切な貯金をしてこなかったのだから、有事に国に助けてくれ、というのは本来、都合の良い理屈だ。短期戦だと満遍なく企業を守る選択肢もあるが、長期戦では、人口減少時代、財政問題を冷静に考えた上で、産業構造を見直すことが欠かせない。
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