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5月に入って都市封鎖(ロックダウン)が緩和され、米国や欧州で自動車工場の操業が再開し始めた。ただ、2020年の世界販売台数は前年比2割減になりそうで、生産能力の調整が避けられないメーカーも出そうだ。それでも固定費は重く次世代技術への投資も不可欠。体力や経営力の違いにより、実力差が広がる公算が大きい。

生産を再開したトヨタ自動車のフランスの工場(写真=ロイター/アフロ)

 「コロナショックのインパクトは(12年前の)リーマン・ショックよりはるかに大きい」。5月12日、2020年3月期の決算発表のオンライン会見に出席したトヨタ自動車の豊田章男社長はそう強調した。同社が出した21年3月期の世界販売見通しは700万台。896万台だった前期から22%減少する。

 もっとも、この数字は精緻なものではない。地域別の内訳は示しておらず、「年末にかけて徐々に需要が戻る」(近健太CFO=最高財務責任者)ことを想定した基準にすぎない。

 トヨタが「えいや」の見通しをあえて出したのは、「それでも黒字になる」とサプライヤーや従業員を安心させ、異常な状態を顕在化させて正常な状態への道筋を立てることを優先したためだ。