新型コロナウイルスに伴う経済活動の停滞によりフランチャイズチェーン(FC)ビジネスを巡る問題が再び浮上している。カプセルホテルのファーストキャビンのように本部の破産例も出た。後ろ盾を失う加盟店の立場は苦しい。大手資本とFCオーナーという“上下関係”のため、危機への備えが手薄だった面も指摘されている。

<span class="fontBold">ファーストキャビンは4月、破産を申請。直営店は営業終了し、FC店はオーナーの判断に委ねる。写真は都内の直営店</span>
ファーストキャビンは4月、破産を申請。直営店は営業終了し、FC店はオーナーの判断に委ねる。写真は都内の直営店

 「FC本部とうちは別会社。営業を継続するかどうかはまだ分からない」。カプセルホテル運営のファーストキャビン(東京・千代田)のFC店の責任者は日経ビジネスの取材にこう答えた。

 ファーストキャビンとその関係会社4社は4月24日、東京地裁に自己破産を申請した。ホテル業界の競争激化で業績が悪化していたところに新型コロナの感染拡大による需要急減が直撃し、事業継続が困難になった。

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