全1511文字

新型コロナウイルスの感染拡大が冠婚葬祭のあり方も変えようとしている。感染防止への意識から葬儀は小規模になり、緊急事態宣言で結婚式の延期が続く。ただでさえ苦しい業界が恐れるのは、儀式を縮小したり開かなかったりする「ひっそり」の定着だ。

家族葬など小規模な式が増えている(写真=PIXTA)

 「亡くなった方だけでなく、遺族にも濃厚接触者が含まれている可能性が高い。感染を拡大させないためにも、従業員を守るためにも、通常の葬儀をすることはお断りしている」。大手葬儀会社の関係者は、新型コロナウイルスの感染者の葬儀についてこう明かす。

 首都圏や関西に拠点がある燦ホールディングス傘下の公益社では、葬儀の申し込みがあった段階で遺族や医療機関に亡くなった人の死因を確認する。新型コロナへの感染が判明すれば、医療機関に遺体を納体袋に入れてもらい、ひつぎに目張りをして納棺。そのまま火葬場に移送して荼毘(だび)に付す。東海地方を中心に葬儀会館を展開するティアも「遺族の了承を得て、医療機関から直接火葬場に向かい、その後に骨葬をしている」と説明する。