武田薬品工業が一般用医薬品(大衆薬、OTC)事業の売却手続きを開始した。アイルランドの同業、シャイアーを6兆円以上かけて買収したことで膨らんだ借金を返済するためだ。事業の選択と集中が進む日本企業。かつての主力事業も聖域ではなくなるのか。

<span class="fontBold">「アリナミン」は今も武田薬品工業を象徴するブランドだ</span>
「アリナミン」は今も武田薬品工業を象徴するブランドだ

 日経ビジネス電子版が4月24日にスクープしたように、武田薬品工業がOTC子会社、武田コンシューマーヘルスケア(TCHC、東京・千代田)を売却する方針を固めたことが明らかになった。OTC国内最大手の大正製薬などが名乗りを上げそうで、売却額は4000億円程度まで膨らむことが予想される。

 OTCは処方箋がなくてもドラッグストアなどで購入できる医薬品。TCHCの主力商品はドリンク剤やビタミン剤の「アリナミン」、風邪薬の「ベンザブロック」で、2019年3月期の売上高は641億円、純利益は96億円だった。

 武田はファイナンシャルアドバイザーとして野村証券を雇って売却に向けた入札の準備を進めており、複数の買い手候補に打診した。1次入札の締め切りはゴールデンウイーク明けになる見通しだ。

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