世界での死者数が16万人を超えても、依然として感染拡大の収束が見えない新型コロナウイルス。中国では1~3月の経済成長率がマイナスとなるなど、世界経済の前提が大きく変わろうとしている。新たな世界で生き残るため、企業や国は何をなすべきか。5人の論客が語った。(新型コロナウイルス問題取材班)

経営 フィリップ・コトラー氏


収束後に必要な回復力と創造力、経営者は計画示せ
<span class="fontBold">フィリップ・コトラー[Philip Kotler]<br />米ノースウエスタン大学ケロッグスクール教授。1931年米国生まれ。米マサチューセッツ工科大で経済学博士号を取得。マーケティング論で世界的に知られる。</span>
フィリップ・コトラー[Philip Kotler]
米ノースウエスタン大学ケロッグスクール教授。1931年米国生まれ。米マサチューセッツ工科大で経済学博士号を取得。マーケティング論で世界的に知られる。

 新型コロナウイルスは企業経営にどのような変革を迫るのか。「近代マーケティングの父」と称される経営学の泰斗、フィリップ・コトラー教授が説くのは、「ニューノーマル」への適応だ。

 現代人は自然を征服できると信じて生きてきたが、自然は私たちを征服する能力を持っている。我々は細菌やウイルスと暮らしながら、それらをコントロールすることを学ぶ必要がある。多くの人々が充実し満足する生活ができる機会が得られる「ニューノーマル」をつくっていくべきだ。

 ニューノーマルの下ではマーケティングの在り方も変わる。企業は「バリュープロポジション(競合と違うポイント)」をメッセージの中に入れていくこと、製品ライン、市場セグメント、価格設定、チャネル、および地理的領域を見直さなければならない。

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