フードデリバリーサービスを手掛ける出前館にLINEがグループで300億円を出資し、新社長も送り込むと発表した。もっとも、LINEはソフトバンクグループ(SBG)系でヤフーを傘下に持つZホールディングスとの経営統合を控える。そのSBGの投資先の事業の一つが「ウーバーイーツ」。出前館はウーバーと競わされるかたちになる。

<span class="fontBold">LINEの藤井英雄氏(左写真の右)が出前館の社長に就き、中村利江社長(左写真の左)は会長に退く</span>
LINEの藤井英雄氏(左写真の右)が出前館の社長に就き、中村利江社長(左写真の左)は会長に退く

 「どうしても欲しかったお金を得られた」。3月27日、LINEのグループから300億円の出資を受けることで合意した出前館の中村利江社長は、都内で開いた記者会見でこう漏らした。

 出前館は飲食店から料理を宅配するフードデリバリーを手掛ける大手。加盟飲食店数は20年2月時点で2万1450店(前年同月比15%増)、オーダー数は273万件(同18%増)と伸びている。一方で、積極的な投資で費用がかさみ、19年9月~20年2月期の連結最終赤字は9億円(前年同期は3300万円の赤字)と赤字幅が拡大 している。

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