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新型コロナウイルスの影響や巨額の自社株買い・資産売却発表で、ソフトバンクグループの株価が乱高下している。積極的な投資戦略をいったん小休止し、株主還元や財務の健全性を重視する動きを見せる。「守り」の姿勢を強める孫正義会長兼社長だが、市場からは思ったような評価を受けられていないようだ。

孫会長は積極的な投資路線を小休止(写真=つのだよしお/アフロ)
孫会長は守りの姿勢を強めるが……
●ソフトバンクグループの株価推移

 ソフトバンクグループ(SBG)をどう評価するか。投資家が戸惑っている。2月に5000円台だった同社の株価は、新型コロナウイルスの感染拡大に伴う市場の混乱もあって3月19日には一時2609円50銭まで下落。23日に最大で4兆5000億円もの自社株買いおよび資産売却のプログラムを発表すると、今度は一時4242円まで急騰した。しかし、“効力”は長続きはせず、その後さえない株価が続く。

 巨額の自社株買いと資産売却による負債圧縮という、本来なら株価の底上げとなる材料の効果を薄めたのは新型コロナによる相場変動だけではない。発表後、25日に格付け会社ムーディーズ・ジャパンが「株式市場の変動性が非常に高い時期の資産売却は容易ではない上、同社の投資先の価値と信用力を悪化させる」として、SBGの格付けを2段階引き下げた。27日にはSBGが約19億ドル(約2000億円)出資する英衛星通信スタートアップ、ワンウェブの経営破綻が伝えられた。