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ソフトバンク・ビジョン・ファンドが調査の最終段階で投資を撤回する事例が、続出している。大盤振る舞いの投資で有名だが、「ウィーワーク」の新規株式公開中止をきっかけに様相が一変した。「10兆円ファンド」と話題を呼んだビジョン・ファンドの「ビジョン」が問われている。

「ウィーワーク」は予定していたIPOを中止した(写真=David Dee Delgado/Getty Images)

 超大型の投資ファンドである、ソフトバンクグループ傘下のソフトバンク・ビジョン・ファンドが正念場を迎えている。ビジョン・ファンドによる投資先の価値評価に対して、疑問を呈する動きが出始めているのだ。

 年明け早々の1月6日、米新興メディアのAxiosが「ソフトバンク、スタートアップをだます」との見出しで、ビジョン・ファンドの投資姿勢を痛烈に批判した。

 登場するのは米カリフォルニア州のスタートアップ3社。投資契約を交わす前の段階である、投資条件の詳細をまとめた「タームシート」をビジョン・ファンドに提出したものの、投資を先延ばしにされて最終的にディールが消滅したという。スタートアップにしてみれば、資金を得られないばかりか貴重な時間も奪われたことになる。

 例えば、サンフランシスコのヘルスケアスタートアップ、ホーナーのケース。ビジョン・ファンドが1億5000万ドル(約165億円)の出資をオファーし、タームシートをやり取りしたが最終的に出資を撤回したという。