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三菱電機がサイバー攻撃で企業秘密を抜き取られていたことが1月20日に発覚した。その手口から中国当局の管轄下にあるハッカー集団が実行した疑いが浮上している。産業高度化に向けて諸外国からハイテク情報を盗み出す中国。今後、日本が狙い撃ちにされる可能性もある。

米FBIは2018年末、中国のハッカー集団「APT10」に所属する2人を指名手配した(指名手配書から写真抜粋)

 三菱電機は1月20日、大規模なサイバー攻撃を受け、個人情報や企業機密が外部に流出した可能性があると発表した。同社は社内調査の結果、「防衛・電力・鉄道などの社会インフラに関する機微な情報、機密性の高い技術情報や取引先に関わる重要な情報は流出していない」としている。

 サイバー攻撃を仕掛けた疑いが持たれているのは「ティック」と呼ばれるハッカー集団だ。情報セキュリティー問題に詳しい情報安全保障研究所の山崎文明首席研究員は「サイバー諜報(ちょうほう)が主な任務で、中国当局の管轄下にある」と解説する。長年、日本と韓国の政府機関のほか、企業が持つ電機、重工、化学などのハイテク情報を狙ってきた。