全1401文字

東南アジアで環境問題への意識が高まり、化石燃料に依存して成長してきた企業が戦略の転換を急いでいる。その筆頭がタイ石炭大手のバンプーだ。天然ガスや再生可能エネルギー事業への投資を広げている。けん引するのは受付係から出世を重ねた女性CEO。環境問題に対応する成功モデルに脱皮できるだろうか。

 タイの石炭開発大手、BANPU(バンプー)が2019年12月、目を引く投資を決めた。米テキサス州にあるシェールガス田の権益を7億7000万ドル(約850億円)で買収すると発表。16年にも米ガス田を取得しており、バンプーが米国に持つ権益のガス埋蔵量は合計4兆2000億立方フィートに上る。

 ソムルディー・チャイモンコンCEO(最高経営責任者)は日経ビジネスの取材に「環境意識の高まりに対応すべく事業構造の転換を進めている」と話す。天然ガス事業はバンプーにとって「環境に適合した企業に脱皮するのに必要なブリッジ」だという。

 バンプーの主力事業は、石炭の採掘と生産だ。インドネシアやオーストラリアなどに権益を持ち、アジア各国に販売している。日本も主要な取引先で、18年には640万トンの石炭を供給した。

インドネシアで石炭を生産している