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富士フイルムホールディングス(HD)の完全子会社になった富士ゼロックスが「ゼロックス」ブランドと決別する。現行の複写機の原型を開発した米ゼロックスとの契約を2021年3月末で終了。今後は自主ブランドで展開する。これが「ベストソリューション」と強調する富士フイルムHDの古森重隆会長兼CEOの自信の根拠はどこにあるのか。

ゼロックス買収断念でも「自由」を手に入れた富士フイルムホールディングスの古森重隆CEO(写真=つのだよしお/アフロ)

 「ゼロックスを統合したとしても、大変だっただろうから、結果的にベストソリューションになった」。2021年3月末で米ゼロックスとの契約を終了すると1月6日に発表した富士フイルムホールディングス(HD)。古森重隆会長兼CEO(最高経営責任者)は約2年間の交渉を振り返りながらこう語る。

 ゼロックスの業績不振をきっかけに始まった同社との交渉。当初は富士フイルムHDがゼロックスを買収する計画だったが、「物言う株主」らの反対で頓挫。19年11月にゼロックスが持つ25%の富士ゼロックス株などを23億ドル(約2500億円)で買い取り、60年近くに及んだ合弁事業を解消することで一応の決着を見た。残された焦点が21年3月末に期限を迎えるゼロックスとの契約を更改するかどうかだった。

2年間続いた米ゼロックスとの交渉に区切り
●富士ゼロックスをめぐる動き