JAL広報部は今も「定着と実践のための活動を続けている」とするが、稲盛氏が経営から手を引き、時の経過とともに熱量は下がっているようだ。
「稲盛さんはよく『フィロソフィなきアメーバ経営は“お山の大将”を増やすだけ』と言っていた。そんな事態がJALに起こると心配だ」と大田氏は話す。なぜなら、小集団(アメーバ)が能動的に動くことで活力を生み出すアメーバ経営からフィロソフィが失われれば、それぞれのアメーバが個別最適を志向することになりかねないからだ。リストラでスリム化したとはいえ、JALのグループ人員は3万4000人に及ぶ。フィロソフィに対する意識が弱まれば、会社を救ったはずのアメーバ経営がかえって足を引っ張ることになる。
この記事は会員登録で続きをご覧いただけます
残り3452文字 / 全文5102文字
-
【春割】日経電子版セット2カ月無料
今すぐ会員登録(無料・有料) -
会員の方はこちら
ログイン
【春割/2カ月無料】お申し込みで
人気コラム、特集記事…すべて読み放題
ウェビナー・音声コンテンツを視聴可能
バックナンバー11年分が読み放題
この記事はシリーズ「時事深層」に収容されています。WATCHすると、トップページやマイページで新たな記事の配信が確認できるほか、スマートフォン向けアプリでも記事更新の通知を受け取ることができます。
Powered by リゾーム?