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ソニーの株価が上昇基調にある。足元では18年ぶりの高値圏にある。スマートフォンに複数個のカメラを搭載する「多眼化」のブームに乗ったことで、投資家は業績拡大を期待する。だが、その背後には、逆転を目指す韓国サムスン電子がひたひたと迫っている。ソニーは好調を持続できるか。

中国・小米は11月、韓国サムスン電子製の1億画素超の画像センサーを搭載するスマホを発表した(写真=REX/アフロ)

 ソニーの株価が上昇している。本稿締め切りの12月16日の終値は7466円。2001年7月以来の高値圏にある。JPモルガン証券は今後の業績拡大を見越し、目標株価を1万円に設定している。

 投資家の期待を集めるのが半導体画像センサー事業だ。18年の世界シェアでほぼ半分を占めた同事業は19年も好調。20年3月期の画像センサーの売上高は8900億円と、前期比で25%増える見通しだ。調査会社の英IHSマークイットが12月5日に発表した19年7~9月期の半導体メーカーランキングでソニーは前四半期の15位から9位に上昇。日本勢唯一のトップ10入りだ。

 けん引するのが「想定以上に加速しているスマホの多眼化」(ソニーの清水照士常務)だ。IHSマークイットの李根秀主席アナリストによれば、背面に2個以上のカメラを搭載する「多眼スマートフォン」の割合は18年の37%から20年には73%に増える見通しだ。

 そのトレンドを中国のスマホ大手が引っ張る。華為技術(ファーウェイ)や小米(シャオミ)などはいずれも「多眼スマホの比率が直近で8割を超え、米アップルや韓国サムスン電子を大幅に上回っている」(李アナリスト)。