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ブランド名を表示しなかったり、タグを外したりしながら衣料品を格安販売する手法が目立ち始めた。自社店舗網を持つ製造小売りで在庫の適正化が進む一方、出遅れた従来型アパレルが新たな販路として利用する。余剰在庫の抑制はアパレルの競争軸となっているが、容易でない。ひそかに値引きするルートが広がりそうだ。

9月、さいたま市内に開店した新業態「アンドブリッジ」では、売り場にブランド名を表示しない

 9月14日、さいたま市内に開店した衣料品店「アンドブリッジ」は店内にブランド名を表示しない異色の店づくりに取り組んだ。300坪のフロアに百貨店やショッピングセンター向けの人気ブランドの衣料品や雑貨が並び、多くが正価の半額以下。客は「掘り出し物」を期待して訪れており、特定のブランドを目当てにするアウトレットストアとは異なるようだ。

 この店を手掛けるのはアパレル大手のワールドと米系コンサル大手、ゴードン・ブラザーズ・ジャパンの共同出資会社。衣料品メーカーやセレクトショップから余剰在庫を仕入れ、値引きして販売する。「オフプライスストア」と呼ばれ、米国で広がる形態だが、日本ではほとんど見られなかった。店内にブランド名を掲げないことで頻繁な品ぞろえの変化に対応できる上、特定のブランドが安売りしているという印象を消費者に抱かせない効果がある。